あるゲイのサワライ マモル。

東京、会社員、ゲイ

27、本棚は未完成

読書が趣味だということを、うまく伝えられるようになりたい。

社会人になると、たいして仲良くもない人から「趣味はなんですか?」と聞かれる場面が増えるので、余計にそう思います。

会社でのかしこまった姿とは別の、もうちょっとくだけた、その人の素顔へのヒントが趣味に秘められているはずだ、という意味での問いかけなのでしょうが、これがなかなか難しい。

スポーツ、アウトドア=明るい性格\(^0^)/
読書、インドア=暗い性格m(_ _)m
みたいな、なんとなくの判断基準が蔓延していて、インドアまっしぐらなサワライは趣味トークにいつも苦戦してしまいます。

もちろん世の中そんな単純じゃないし、世間の人がそんな捉え方ばかりするわけじゃないことはわかっていますが、どうにも卑屈に答えてしまうんですよね。
どうせスポーツが偉いって話になるんでしょ?たまには外に出なきゃとか言うんでしょ?みたいな。

いやまあ自分が暗い性格なことは百も承知ですが、自分の暗い性格について明るく語れるようになりたいなあと思うのです。だって好きなことがあるって、とてもいいことのはずですもん。

 

だから、読書が趣味だということをブログにひっそりムッツリ書き記しておこうと思います!陰気だと言われようが気にしないぞ!


といっても昔からいっぱい読んできたとか、月に何十冊も読むとかそういうハイレベルな感じではないので、お手柔らかに願います。

小さい頃は漫画しか読んでいませんでした。読書感想文とか死ぬほど苦手だったし。
大学時代に暇な時間に小説を読むようになって、ハマったんです。
仲のよかった友達がごく自然に文庫本を講義中に読んでいて、なんか新鮮に感じたんですよね。講義サボってるのに、本読んでるのって、すごい!といったところでしょうか。
それになんとなく、くやしさを覚えました。おれだって本くらい読めるし!という感じでスタートしました。そしていつのまにか、漫画にはない本の魅力を発見してしまったんですよね。


本の、自分の想像力によって情景描写がいかようにも膨らむ、ってところが漫画との違いだと思います。

変な話、少女漫画のイケメンよりも、活字から自分が想像したイケメンの方が自分のいいように洗練されたビジュアルで話が進むから、すごい脳みそへの刺激が強い気がするんです。

漫画は漫画で、絵を楽しむ要素とかコマ割りとかテンポ感とか漫画ならではの良さがまた無限にあるから今でも読みますが、本の魅力の発見が自分の中でけっこう衝撃でした。

もっと小さい頃から読書習慣を身につけておけばよかった…と少し後悔しかけましたが、20年以上生きてようやく自分なりの妄想力が育って、読書が楽しめるようになったのかもな、と変に納得もしています。

なんか、こんなに読書を語るのってすごく偉そうだな…。
まぁでも!所詮趣味ですしねえ?
好き勝手満足げに語らしてください。


学生時代は古本屋で文庫本を買うことが多かったけど、社会人になって、ハードカバーの最新刊を気軽に買えるようになったことがすごく嬉しいです。
きれいでゴージャスな装丁を眺めるのもいいし、多種多様な背表紙が整然と並んでいる棚はすごくかっこいい。

電子書籍がどんどん普及するこのご時世ではありますが、サワライは完全に紙派です。
こう、なんというか、圧倒的な物質感がたまらないです。所有欲を満たすことができるというか。電子ファイルの名前の羅列を見ただけでは味わえないでしょう?
自分の部屋の本棚に並ぶ大好きな本たち。
「自分の好きな本」という共通項だけで結び付けられていく本棚は、世界中の本屋を探したって見つからないのです。


日曜にアマゾンで新しい本棚を買いました。
安くて小さいサイズのものですが、まだまだスカスカです。
今年買ったハードカバーの新刊が数冊、少し頼りない感じで並ぶこの本棚は、まったく未完成です。
これからどんな本棚にしていこうか。本当に楽しみです。

 

~・~・~・~・~・~・~
サワライの趣味、ですか?
そ~ぅですねえ、色々あるんですけど…
まあ?しいて言えば?
自分だけの、、、本棚を?
世界に一つだけの本棚を?
ゆっくり…作っていくこと。
ですかね!

インドア最高!

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24、全力来世

今週のお題「私の流行語大賞

~・~・~・~・~・~・~・~
先月ライオンキングのミュージカルを観に行ったのは記憶に新しいところなのだけど、また行ってしまった。

sawaraimamoru.hatenablog.com


今回は劇団四季の「コーラスライン」という演目を観てきた。

バックダンサーのオーディション会場というシチュエーションで、鏡ばりの後方を向いた参加者たちがダンスの稽古をしていたかと思えば、次の瞬間客席に向き直り、役を勝ち取りたいとダンス審査で訴える。
そんな始まりが印象的だった。

ダンス審査をパスした17人は自己紹介を始め、やがてそれぞれの人生の回想が繰り広げられていく。
予期せぬ演出家の追求に戸惑いながらも、舞台に立つことの意味、ひいては自分の人生の意味に全員が向き合うことになる、というストーリー。

 

ダンスと歌、比較的短いスパンで劇団四季の高品質に2度も触れ、抱く感想は
「来世は歌って踊れるミュージカルスターになりたい!」
だった。

 

実はこの「来世は〇〇になりたい!」というフレーズが、今年に入って何度も脳内を行き交っており、「私の流行語大賞」だなと思っている。


元旦の特番でみたプロの書初めに触発されて「来世は書道家になる!」と思ったし、卒業旅行で訪れたパリの美術館では「来世は画家しかない!」と叫んだ。
会社から疲れて帰ってきた体を癒すためにYou Tube三代目 J Soul BrothersのMVを漁っては「来世はやっぱりダンサーか…」とため息をつく毎日。


まあ要するに、会社員として働くことに対する現実逃避の呪文が「来世の夢」を充実させることなのだ。

くれぐれも断っておきたいのは、いますぐしんで生まれかわりてえ…みたいな感じではないということ。あくまで妄想、妄想。
今の会社だって、モノづくりがしたいという自分の夢を叶えるためにはうってつけの場所だと心から思っている。

 

ただ、一般的な日本企業の、特にメーカーの男性社会において、ゲイの心を持ちながら何食わぬ顔で働くことには、息苦しさを感じる。
そんな現実に立ち向かうために、来世の華やかな人生を夢想して、気持ちを軽やかに保ちたい。
だから私は、キラキラ輝く人々の作品や表現を、少しでも多く味わいたいと思う。エンターテイメントのパワーって本当に偉大だ。

 

最近酔っぱらって友人に、「来世はね、ピアノの英才教育を受けてね…」とか語ってしまい、「いや、今を生きろよ!今からでもピアノ始めればいいじゃん!」と指摘をもらったのだけど、「いや、そういうことじゃねえんだよ!」と思い、でも結局上手く伝えられなかった。


私は今に必死だ。会社の仕事もまだまだままならないし、ゲイとして恋愛をしたことがない。何が正解なのかまったくわからないし、そもそも正解を出す必要があるのかもよくわからなくなってきた。
でも、なんかこう、負けたくない。
まだ25年とちょっとの人生だけど、自分なりに歩いてきた道がある。
せっかくここまで来てしまったなら、この道の先にあるかもしれない、何らかの景色をみてみたい。

 

その上で、来世にもう一度、人生単位で何かにチャレンジできる機会が与えられたなら、取り組んでみたいと思えることがい~っぱいあるんだよ!という希望に満ち満ちた、活き活きライフな、ファンシーな気持ちが爆発してついつい、「来世は〇〇になりたい!」という言葉が頭の中を駆け巡る。現実的な対策とかは別に必要としていない。(ちゃんと話をきいてくれた友達には申し訳なく思う。)

 


ここまで書いといて言うのもなんだけど、私は別に生まれ変わりを信じているわけではない。
ただ、来世妄想がいっそう楽しくなる作品を知っている。
西の魔女が死んだ」という本だ。

www.amazon.co.jp


西の魔女ことおばあちゃんが、主人公のまいに語る死生観がとても素敵で、今のところ私もそれを採用している。

おばあちゃんいわく、魂と身体が合わさってはじめて1人の個人が形作られる、とのこと。
身体は生まれてから死ぬまでの付き合いだけど、魂はもっと長い旅を続けなければならないという。
そして魂は、身体を持つことによってしか物事を体験できないし、体験によってしか、魂は成長できない。

だから、今体験する喜びや感動、痛みや悲しみだって魂に刻まれるし、死んだ後もずっと何かしらが続いていく。身体がなくなれば自分という意識はおそらく消えてしまうだろうけど、また魂が何かの身体に宿った時、今の自分の何かが続いていく。

今の自分の人生に無駄なことなんてないと思えるし、来世への期待も高まって、本当に素敵な作品なのでよかったら読んでみてほしい。

 

とまあ、長々と書いてしまったが、「コーラスライン」の登場人物たちの夢への道のり(挫折的なことも含む)とか、それぞれの人生、みたいなものに触れて、自分も色々考えてしまったよ~ぅ、という話。ゲイの登場人物の悩みがクローズアップされる場面もあって、涙出かけた。危なかった。

 

 

つらい思いをしたって、来世の芸の肥やしにすればいい。

無駄なことなんて、まったく何もないのだから。

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5、サルをかいかぶりすぎでは

カリスマブロガーを目指すサワライですが、
なにぶん初心者なので文章とかデザインとか、
あらゆる基礎がなっておりません。

真面目なサワライはこういう時、
本屋さんに行って参考書的なものを探して
先人の知恵を借りてなんとかするという、
きわめてセオリーな手段をとります。

いわゆる実用書、How to本ってヤツですね。


するとどうですか、書店の実用書コーナーの
サルでもわかる○○!」ってタイトルのまん延ぶり!


これはまあ、
「どんなに理解が遅い人でもわかるように、
易しく丁寧に書きましたよ!
超わかりやすいんでこの本買うべきですよ!」
っていう意味での
サルでもわかる」という売り文句なんでしょうけど、
サワライは購買意欲がまったくわきませんでした。笑


だって、このタイトルの本を読んで結局わからなかった場合、
受けるショックが尋常じゃないですよね!?

「おれの脳みそ、サル以下!?」みたいな、
「うわっ…私の知能、低すぎ…?」みたいな、
もう、それこそ人間性を否定されるレベルの屈辱を
受けるに違いありません。


そんな本、誰が買うか~い、つって!

霊長類なめんな~、つって!

何も買わずに本屋をあとにしてやりましたよ!

 

本買う前からまったく理解しようとしてないヤツを
‘’真面目な人間’’とは言いませんけどね!
そんなヤツ人間ではないですよ!
もはやサル以下です!


「サワライ マモルでもわかるカリスマブロガーになる方法」
を一刻も早く誰か出版してください!!
よろしくお願いします!

4、少年漫画と少女漫画

「今週のジャンプ読んだ!?」
小学校・中学校と、週始めの教室ではジャンプの話題で持ち切り。

少年漫画雑誌の雄・週刊少年ジャンプは、
サワライの思春期のバイブルでした。

 

「ワンピース」、「ナルト」に代表されるような、
冒険アクションもので好奇心を満たし。

伝統ある「こち亀」を読んでは人情や日本文化の良さを学び。

銀魂」や「ピュ~と吹くジャガー」などのギャグ漫画で、
ギャグセンスを磨く日々。


学校で勉強できない、多くのことをジャンプに教えてもらいました。


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ジャンプといえば、当時でいうところの
いちご100%」のような、ちょっぴりエッチなラブコメディーも
その人気の大きな要因ですよね。

おっぱい大きめな複数のかわいい女の子たちが、
ちょっぴり冴えない男子になぜか引き寄せられていき、
パンチラなんかをちりばめながら、
くっつきそうになったりケンカしたりまたまた急接近したりする。

だいたいパターンはわかってるんですけど、面白い。
サワライも「次週どうなっちゃうんだ!?」つって楽しみに読んでました。


ただ、周りの同級生の男子とは違って、
サワライはパンチラにも、巨乳にも全然興奮しませんでした。

「ここのシーンのお色気いらなくねえか?」とか、
「これやりすぎだろ…それより2人の恋の行方は!?」みたいに
感じてました。

思春期当時は、自分が同性愛者だってことに気づいてなかったというか、
いやいや男好きになるとかおかしいでしょ、みたいに必死にフタをして、
自分の性については意図的に考えないようにしていたので、
それ以上の感想はなかったのですが、
少年漫画の恋愛モノには、なんとなく消化不良というか、
物足りなさを感じていたのです。


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そんな時に、姉の部屋でみつけた少女漫画の山。

そこには、サワライのさがしていた「キュンキュン」がありました。


冴えない女主人公と、
一見住む世界が違うような
スポーツも勉強もできるイケメンがなぜだか急接近して、
恋のライバルを挟みつつ、
くっついたり離れたりを繰り返すのは、
まあ少年漫画ラブコメと同じっちゃ同じなのですが。

しかし今思うと、少女漫画の方が、イケメンが冴えない子に
「なぜだか惹かれて急接近」する部分が
わりと丁寧に描かれていて、より感情移入しやすかった気がします。


誰もがうらやむ完璧イケメンは、実は悩みを抱えていて、
他の誰でもない、冴えない主人公だけが、
そのイケメンの悩みを解決に導く言葉を知っているんです。

悩みが発生した過去や、悩み共感パート、悩み解決パートと、
心理描写が充実している作品が少女漫画には多いんです。

そしてそういう、人と人との心の共鳴みたいなものが、
少女漫画を読んだ時に
「キュンキュン」を引き起こしてくれるんだと思います。

 

あと普通に少女漫画はギャグセンが高い。
セリフのやりとりがめちゃくちゃおもろいんですよ!
フルーツバスケット」とか「彼氏彼女の事情」とか
今でもめっちゃ読みます!


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そんなわけで、サワライは少年漫画も少女漫画も両方大好きです。

最初のうちは、男が少女漫画買うのはやっぱ変かな…って
書店で買う時ビクビクしてました。
なんなら、いわゆるエロ本買うみたいなノリで、
いつもの少年漫画で少女漫画をサンドしたりして、
意味わかんないくらい意識してました。

けど、そんなもん、わりと誰も気にしてません。
男が少女漫画買おうが、女が少年漫画買おうが、
店員さんはただレジするだけです。自分が自意識過剰なだけです。

 

少年漫画と少女漫画というふうにジャンルが分かれている、
っていう理由だけで食わず嫌いするのは、すごくもったいないと思います!


少年漫画には少年漫画の良さがあって、
少女漫画には少女漫画の良さがあって、
男も女もみんな両方楽しんだ方が、お得だと思いますよ!

てか、こんな当たり前のことみんな知ってるか!

 


ちなみに書店で買うのがハードル高いという方は、
漫画喫茶がおすすめですね。
あの天国は本当に何時間でも滞在できます。

 

ビバ・ハッピー漫画ライフ!