あるゲイのサワライ マモル。

東京、会社員、ゲイ

69、天才あこがれが止まらない

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映画「ギフテッド」最高でした。
「ドリーム」を観た時の予告編から気になりすぎて、必ず観ようと誓っていた作品。

周囲から浮いちゃうほどの圧倒的な天才の話、サワライの大好物なんですよね。
「ドリーム」はまだ人種差別の色濃い時代にNASAで活躍した黒人女性の天才たちの話でしたが、「ギフテッド」は現代のお話で、叔父さんと二人暮らしをするかわいらしい女の子が、小学校の先生の前で難しい暗算をやってのける予告のシーンが印象的でした。
ちょっと生意気そうなんだけど、叔父さんにはものすごくなついているようで、でも、その才能をめぐってどうやら離ればなれになりそうで…?というめちゃくちゃ興味を煽る予告編。これは名作に違いないとサワライは確信。
実際、予感は的中していて、素晴らしかったです。

 

絶対的な数学の才能を持つ7歳のメアリーと、男手一つで育てる叔父のフランク。
普通の子と同じように育って欲しいと、英才教育をあえて受けさせようとしないフランクのもとに、元数学者でメアリーの祖母にあたるイヴリンが現れて…


とにかくメアリーのまつ毛が長い。無限大にかわいい。
そんでフランクがゆるぎなくかっこいい。


賢いメアリーはませていて、あふれる才能がとどまるところを知らなくて、小学校のみんなと最初はうまく馴染めず、ちょっとした暴力をふるってしまうんですね。
でもそれも、同級生の男の子に意地悪をした上級生に対しての暴力であって、ちゃんとみんなにごめんなさいを言える柔軟さも持っている。
そして意地悪をされた男の子は工作の作品を壊されちゃっていたんだけど、その作品がクラスの誰よりも素晴らしい出来だったと、みんなに拍手をうながす。そんな、と~っても優しい子なんです。


これはひとえにかっこいいフランクが、たとえ男手一つであろうとしっかり愛情を向けて育てている紛れもない証拠。
フランクは時にはメアリーと言い争いもするし、ぶっきらぼうなところもあるんだけど(それがまたかっこよくていいんだけど)、自分の非を認めしっかり謝ることができる。
さえないボートの修理工かと思いきやちゃっかり元哲学の准教授で、豊かな人生は勉強だけではないということをちゃんと知っていて、それをメアリーに教え、メアリーもしっかり理解して、キュートに優しく育っているということが、本当に本当に素晴らしくて。


どこか影のあるイケメンが生意気な美少女を肩車して、優しく諭す。
夕暮れ時のフロリダのビーチ。
なんつー美しい映像だ。

ストーリー的には頭脳と人間味、の大きく2つの要素が打ち出されるわけだけど、2人の絶対的なビジュアルがこの作品でめちゃくちゃ重要な役割を果たしていたと思います。

ストーリーももちろん素晴らしかったんだけど、それよりさらに高い水準で、主役ふたりのシーンがどれも完璧な美しさでした。
映画館で、是非。

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68、悪意には糖分を

職場の先輩と口喧嘩をした。

うまくいかなかった実験結果のアドバイスをいただこうと話したところ、「次どうしたらいいか」よりも「サワライのやり方がよくなかったこと」を強調するような話し方をされて、イライラが募って、こちらも感情的な性格ですので、口喧嘩のような形式の地獄に突入しました。

お互いに冷静さを欠き、引くに引けない感じだったな~。
あの状態じゃ話も進まないし、ていうかイライラで思考もまとまらないから、適当に「はい、はい」相槌を打って、定時も過ぎていたしその日はすぐに帰りました。


帰り道も、家に着いてごはんを食べたあとも、イライラが収まらなかった。
なんでああいう言い方しかできないんだ?年下にあんなまくしたてるように言い放って気持ちよくなってるだけなんじゃないか??とか、どんどん悪意があふれて止まらなかった。

会社でたまにぶち当たる。
お世話になっている人だったり、技術がすごかったりして、敬意を払いたい相手に対しても、一緒に仕事をするとなるとイラッときて許せないと思う場面がどうしても生じてしまうから、もうなんか、本当はずっと寝転がっていたいな~という気持ちでいっぱいです。


あ、一応、口喧嘩した先輩とも次の日ちゃんと話せたし、なんとなく方針も決めて自分なりにがんばろうとしてるし、大丈夫ですたぶん。
先輩も色々教えてくれる人だし、普段はやさしいし、いつもはこんな人じゃないの…。

ってこれじゃあDV被害者じゃねーか!!!
あーしょーもな!こんなに色々おもいをさくのがバカらしくなってきた。
そういうのは適当にとらえておこう。

仕事が出来るかどうかと、人間性が尊敬できるかどうかは別問題だということを意識しておくことが大事かもしれない。
ごちゃまぜにして仕事が出来るあの人はすばらしい!と簡略化した方が会社みたいな営利組織はうまくまわるのかもしれないけど、期待と違ってガッカリしたり、傷つくことが絶えなくて、混乱するよこれじゃあ。

 

はぁ~くそくそ。心が乱れる。
ちなみに口喧嘩した日のイライラには、自分で勝手にハーゲンダッツのアイスを処方して、秋クール最高ドラマ「監獄のお姫さま」の録画をもう一度みて、なんとか乗り切りました。

好きな作家さんがトークショーかなんかで、
「自分の機嫌をとる手段をいくつか用意しておくといいですよ」
とおっしゃっていて、ああこういう時のためなんだな~とちゃんと意味を理解できた気がします。
自分の機嫌は自分でとってあげなきゃいけないし、コントロール効かない時がどうしてもあるから、物理的な動作によって有無を言わさず気持ちが落ち着く何かがあると、ちょっとはマシになったりするかもね、っていうことなんだと解釈しました。


サワライはドラマ/本/音楽/ミュージカルのエンタメ系と、やっぱりベタに、甘いものの爆食いですね。まあ度が過ぎたら破産するし太るので、そう頻繁には使えませんが…。笑

 

9月・10月は、ちまたの特別プレシャス・スイ~ツに挑戦する機会にもめぐまれて、本当に宇宙の神秘にふれたので軽く報告いたします。

 

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フルーツパーラーという聖域で、最強フルーツパフェを食すという夢が叶った!
しかもダイナマイト悩殺マスクメロン。香りと風味がすごかった。
というか生クリーム!まず何よりも生クリームがうますぎて最初足止めされたんですよね。も~早くフルーツ部分、行かせておくれよ~!って。生クリームの時点でこんなおいしいなんて反則でしょ~つって。バターの風味が豊かすぎるあの生クリーム、ウィダーinゼリーみたいな容器で販売してほしすぎる。

 

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所用で地元に帰った時に、伝説のかき氷屋さんへ。
高校の時にウワサではきいていたけど行列がすごくて結局行けずじまいだった因縁の地に、時空をこえて行くことができました。
「この地元に食べログ3.5点以上が存在するだと…!?」って言ったら同行してくれた友達(違う土地出身)に「そらあるだろ」と突っ込まれ自虐グセを反省した秋の初め。
マンゴーの濃厚な果肉とまろやかなミルクベースのふんわりかき氷が絡み合い、口の中で核融合反応を起こし、臨界状態で絶対零度メルトダウンでした。(意味不明)

 

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そして秋らしさを取り込んだ一品も。
本格的なチョコレート屋さんのチョコパフェ。テーマは栗。
グラスの中、よく見ると縦に仕切りがあって、チョコ系の層が重なった西陣営と、栗系の層が重なった東陣営に丁寧に分けて作られてあったんです。その両者をへだてるベルリンの壁も、実は板チョコ。
最後は壁も崩壊し、どんどん親和していく中で、チョコと栗のハーモニーが、自由のおたけびをあげました。
というか上部にはビターチョコのアイスと栗のアイスと、赤ワインのアイス(!)が乗っていて、少し苦みのある大人な味わいでした。
もし自分が「チョコと栗のパフェを作りなさい」とお題を出されたとして、赤ワインは思いつけないよな~と、プロの仕事に感心してしまいました。
実際、チョコと栗の濃い合わせ技はもちろんおいしいけど、そこに赤ワインのアイスが加わった味も、スッキリとした酸味が加わって、戦力アップ確かにしているんですよ!
共通言語としては渋み、みたいなもので3者はちゃんとつながっているし説得力もある。
あれは感動だったな。

 

 

 

いや~、でもこんな贅沢なかなかできないから、がんばって働かにゃなりません。
そんでまた仕事で悪意があふれて、糖分を求めて…。
悪意と糖分のPDCAサイクル、しっかり回していきたいところです。

67、二十億光年のハイヒール

映画「ドリーム」最高でした!

 

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白人男性が大多数だった頃のNASA。その宇宙開発の現場で計算手として働く黒人女性たちの、賢く機転の効いた奮闘・そして活躍を描いた作品。
音楽もごきげんで、セリフまわしがいちいちユーモアに満ちていて、すごくかっこよかった。黒板にチョークで数式を展開する勇姿がたまんないんです。

女性活躍×エンジニアってあらすじだけ聞いた段階から、絶対にサワライが好きなヤツじゃねーか!という感じで、前々から気になっていたんですよね。
結果、みごと心をわしづかみにされました。

 

 

女主人公が男性優位の社会で能力を発揮して、賢く面白く活躍する映画が昔から大好物でした。

FBIの男勝りな女性捜査官が、爆破予告の届いたミスコンに潜入捜査するべくキレイに変身しながらも、強さとユーモアで立ち回る「デンジャラス・ビューティー」とか、

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若くてかわいいだけじゃちょっと・・・と恋人にフラれて一念発起しロー・スクールに合格して、ファッションの知識や持ち前の行動力で事件の真相まであばいちゃう「キューティ・ブロンド」とか、

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その系列の作品ですね。

デキる女性がハイヒールで覚悟決めてキョタキョタキョタッと奔走するシーンは、なんだかすごく元気をもらえるし、勇気がわくんです。
ハイヒールが履きたいとかそういう話というよりは、男性優位の中でも自分をしっかり持って、自分の足で行動する強さ、みたいなものにあこがれるんだと思います。

「ドリーム」でも主人公がとある理由でハイヒール爆走を繰り広げるシーンが何度も出てくるんですが、すごくグッと来ました。

 

 

そして宇宙開発という題材が純粋にかっこよかった。
メーカーのエンジニアとして日々ヒーヒー言ってるサワライには、まぶしすぎるくらいの熱意で仕事に取り組む姿が印象的でした。
メインの女性3人組の中の、主人公が突き抜けた天才型で、「アイツに任せるしかない」「あなたならできるわ」ってなる感じというか、ちりばめられる天才描写が爽快。
あと、黒人女性計算手を束ねるリーダー的存在の女性が、コンピューターが導入されると計算手が不要になる未来を見越して、「私たちはプログラミングの勉強をしておきましょう」と準備して、そして実際に必要とされる、というなんともクールな展開にあっぱれ。

これ、現代のエンジニアとしてのあり方なんかも多分同じことなんだろうな、と思いました。
変わる環境に備えて、爪をみがいておくこと。それができる人は強いよな~。
というかエンジニアに限らず、どんな仕事の人もそうなのかもしれない。
どんどん情報があふれていって、AIなんかもチラホラする未来、常に時代の流れを読んで自分は今何ができるのか考えておく、っていうのを出来る人が輝いていくんだろうか?そんなこともないか?なんだか考えすぎると、ちょっとこわくなるからこの辺にしておこう・・・。

 

 

というわけで、爆走ハイヒール宇宙映画「ドリーム」絶賛公開中です!
まだ間に合うので映画館までキョタキョタダッシュだみんな!

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66、投票ウィ

2017/10/22(日)

台風と選挙の日。

に加えてネット工事と宅配受け取りと歯医者と散髪の日でした。
なぜこんな日に色々予約を集中させてしまったのだろう。
誰だこんな無茶なスケジュール組んだのは!!!
ちぃがあぅうだぁろーーーーー!!!
と私設秘書に怒鳴りたくなるレベルでしたがそんな者はおらず。
おとなしく淡々とメニューをこなしていきました。

強くなる雨と風に、なんだか少し興奮していく自分もどこかに感じて、最後に投票に行く行程だったのですが、ドラマチックな妄想をしながらがんばりました。
つまり、雨にも負けず歯医者に行き、風にも負けずカリスマ美容師を訪ね、ビショビショになりながらも投票所の小学校にたどり着き、息も絶え絶えに
「私にも投票用紙をちょうだい!!!とびっきり書き心地のいいやつを!!」
という決めぜりふを叫びクライマックスを迎えるぞ、と目標を定めていたのでした。

心に決めた強い志があれば、歯茎クリーニングと称したドリルで徹底的に歯茎を痛めつける拷問にだって耐えられます。
緊張する美容院だって、「あの、なんかもうちょっとだけ切ってもらえますか・・・耳らへん・・・」とボソボソ美容師さんに馴れない指示を出して、がんばれるのです。

そうしてたどり着いた目的地の小学校の正門は、門部分の地面が少し低くなっていて、どうがんばっても足首まで浸水しないと入場できない作りになっており、なかなか有権者の資質を試されていました。

まあ鬼のように過酷な日程をこなしたサワライですから、余裕でザブザブ足を踏み入れ(すでにこの時クツがグショグショだった)、ばっちり投票ウィってきました。


ていうかもう本当に、大人になって選挙の日を迎えるたびに、モーニング娘。のザ☆ピ~ス!の歌詞で頭が占有されるので、つんく♂さんは偉大だな~と思います。

「選挙の日ってウチじゃなぜか
投票ウィッて外食するんだ♪」

この歌詞の発明がなかったら、たぶんもっと投票率10%くらい低くなっていたはずです。
大人になってこれが実行できた時は本当に嬉しかったなあ。

そしてこないだ作家の朝井リョウさんがラジオで言っていたのですが、
ザ☆ピ~ス!の2番の同じメロの歌詞は、

「多数決じゃ決めらんないのは
恋愛のエトセトラ♪」

というふうに対の構造になっていて、人の心、1番大切なことは、多数決じゃ決められないよね、そんな簡単なもんじゃないよね、っていうことが歌われているそうなんです!
本当につんく♂さんやべえ・・・。そしてこれを読み取る朝井リョウさんもやべえ・・・。

 

と、こんなに選挙に興奮しているかのように見せかけていますが、正直政治のことはちんぷんかんぷんです。
メロスには政治がわからぬ。
けれども、歯茎の知覚は人一倍に過敏であった。
って感じで、直前になって色々調べようとして、調べきれずに、ちゃんと有権者としての役割が果たせているのかわかりません。


一票投じたところで何も変わるはずがない、ってめちゃくちゃ思います。


でも、家で音楽をシャッフルで聴いていたら、中島みゆきバージョンの宙船が流れてきて、「おまえが消えて喜ぶ者におまえのオールをまかせるな」と畳み掛けられて、そうだよね、みゆき!ってあっという間に感化されました。
自分の意思は、自分の考えは、他人に任せちゃダメだよね、って。

 

選挙の日ってウチじゃなぜか
投票ウィって中島みゆきの宙船聴くンだ

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65、灼熱!メルティング・ピーナツバターの海

みなさんはトースターで食パンを焼く時、マーガリンやバターは前塗り派ですか?後塗り派ですか?
食パンが焼き上がった瞬間チン!と垂直に飛び出すタイプのトースターが商品化されている以上、トーストされたパンに後から塗ることが一般的である気はします。

 

サワライも以前は後塗り派だったのですが、最近あらかじめピーナツバターをたっぷり塗りたくっておきトーストさせてとろけさせる、という過激派に改宗したのでした。
この前塗り方式のほうが、バター的な物がジュクジュクにとろけてアツアツのいい状態でいただけるから、ウマイ!ということに気づいてしまったんです。後塗りじゃ、冷蔵庫でヒエヒエに固まった物を塗りつけることになって、相対的にトーストが冷めてしまうんですよね。冷めるのとかダサくない?っていう。

トーストのバターは前塗りでジュクジュクに限る。
サワライ、20代にしてこの地球(ホシ)の真理にたどり着いてしまったみたいです。なんかすいません。


そんなふうに得意げに、前塗りのおいしいピーナツバタートーストをほおばって出勤するこの頃だったのですが、悲劇は突然訪れました。
昨日の朝の出来事です。

サワライの寝起きは最悪なので、ほぼ目が開いていない夢見心地で、自動操縦モードで食パンにピーナツバターを塗ってトースターに突っ込んでタイマーのつまみを回すわけです。
愛用のブレンディースティックを溶かしてカフェオレを作るべくお湯をわかしているうちにチン!とトースト完了のお知らせ。

寝ぼけまなこで皿を持っていき、ジュクジュクとろけたピーナツバターの海が広がる、いい焼け具合の特製トーストを拾いあげようとしました。
前塗りでもトーストできる、ということで食パンが横たわった状態なわけですが、その端と端を親指と中指で挟んで、横方向にスライドさせるようにして取り出すのがいつものやり方です。
その日はなぜか、いつも以上に寝ぼけていたのか、トーストを取りこぼして少しだけ手前にスライドした状態で着地しました。
もう、手間取らせるなよ、と、少し飛び出たトーストの端を、今度は裏面に親指、表面に中指で挟むようにして、一気につまみあげようとしました。

と、ここまできて、ようやく目が覚めてきたのか、表面にピーナツバターをたっぷり前塗りしていたことを思い出しました。
そう思い出すよりも早くサワライの指元の筋肉は躍動し、思いっきりバタートーストをつまんでいて、つまり、中指の先端が勢いよくアツアツにとろけたピーナツバターの海にダイブしてしまっていたのでした。

瞬間的に熱さを感知しトーストから指を離しましたが、ピーナツバターのトロトロネバネバな特性がこれでもかと発揮され、サワライの中指が金色に輝くピーナツバターでコーティングされてしまったのです。灼熱のコーティングです。ヤワな中指が耐えられるはずもなく、ギャー!と叫びました。

こ、こんなアツアツ、口でねぶるわけにもいかない!ほら~!私ってぇ~!猫舌な人じゃないですかぁ~!!!!
りゅ、流水!流し!あ、でもこんなネバネバ流しにまき散らすの!だめ!!絶対!ティッシュティッシュで拭き取らねば、拭き取らネバ、あ、ウソ、どこ、あ、あった、あ、あ、熱い、熱い、熱い!

とバタバタ部屋を駆け巡って、トースター場から少し離れた場所に置いてあったティッシュになんとかたどり着き拭き取って、台所の流しで中指にようやく流水をぶっかけることができました。

本能の反射神経の中で理性が邪魔をして、流水措置が遅れたために、完全にヤケドしてしまったようで、昨日は中指の先端がヒリヒリしっぱなしでした。
さすがに一日経って症状はおさまりましたが…。
けっこうトラウマかもしれません、あの中指のピーナツバターコーティングは。え!ふりほどけない!っていう。あの絶望感といったらなかった。
たぶん中世のヨーロッパあたりでは拷問の手法としてアツアツに溶かしたピーナツバターを指の一本一本に塗りたくっていき、「さあ!自分でねぶれ!」というたいへんサディスティックな惨劇が繰り広げられていたに違いありません。そうとしか思えない。

 

そんな悲痛な体験を経てもなお、今朝サワライは無意識に前塗り方式でピーナツバターを塗りたくり、トーストを作っていました。
体が欲している…、あのアツアツピーナツバターを…。だって、おいしいから…。
懲りずにイチかバチか、前塗りトースト派を貫いていくサワライなのでした。

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64、花嫁に同行する人

 

先々週の土日、弾丸京都旅行でした。
いつもの大学時代メイト関西支部4人組と。

 

自分ともう一人女の子が早めに京都入りできるということで、マニアックな寺まわる?それともめずらしスイーツに並ぶ?なんてワクワク連絡したら、「来年結婚式を京都でやろうとしているが準備にさく時間がなく、夫さんも海外出張だかなんだかで不在、ちょうどいいから一緒に式場見学をしてくれないか?」という申し出が舞い込んできました。

いやいやまあゲイとはいえこっちも成人男性の容姿ですし、夫じゃない他の男と2人で式場見学って正気かよってちゃんと聞いたんですが、正気だよ、って感じで返されて、やれやれって同行しました。

この2月にも京都旅行をしていて、こちらのメンバーにはその時ゲイだと申告したのですが、「もっと早く言えよ、気にすんなよガハハ」ってなもんで、基本的に気持ちのいいやつらなんですよね。が、いや、それにしても色々と気にしなさすぎでは?と心配になるレベル。

でも、ま、口ではギャーギャー言いつつ内心めちゃくちゃうれしくて楽しかったのはここだけの話。式場の見学なんてそうそうできないもんね。

 

おれは結婚式の二次会というものにようやく最近になって初めて行ったような素人中の素人で、自分の恋愛形態に憲法が対応していない以上現実味がなく、どうにも関係のないものだとなんとなく敬遠していました。
そんな中で思いがけず、仲のいい友達というフィルターを通してふりかかった結婚式場見学イベントは、担当ウエディングプランナーさんの異様なテンションもあいまってとても楽しかったです。(こういう他人の幸せごとをプロデュースする人のエネルギーって本当にすごい!)

カミングアウトしていない会社の同期たちと出席した結婚式二次会の時は、なんだかモヤモヤ成分が多かったけど、気心の知れた少数精鋭の友達の結婚式は、どうやら別腹みたいで普通に楽しみなんですよね。現金なものです。

けっこう人気な京都の式場だったらしく、キャンセル待ちのような状態でしたが、なんとか友達の希望の日取りが用意してもらえたみたいで、一件落着。

 


そのあとは縦横無尽に街を歩きました。六波羅蜜寺空也上人像の口からわき出る南無阿弥陀仏を拝み、激ヤバきなこアイスの総本山・京きななに並んで舌鼓をうつ。町屋を改装した、京野菜でもてなしてくれるリーズナブルな飲み屋さんでほろ酔いになり、適当にテイクアウトしたコーヒーを持って、夜の鴨川のへりに腰を下ろし、あーでもないこーでもないと、みんなでグダグダしゃべる。

 

熟練の京都サークルである我々は、しかし京都に住む学生ではもうなくなっていた。
いくら京都の楽しみ方を知っていようが、そこらへんの観光客と一緒で、結局は別の場所に帰らなければならない宿命にある。宿命と書いてさだめと読むパターン。

 

あの、京都の街と同化していたような学生時代の黄金の感覚は、厳密な意味では二度と戻ってこないんだろうなあと思うと、本当に本当に寂しくて、でも、川床の優しい灯りを反射する鴨川はきれいで、大好きがどんどん加速して、切ない、に全身をからめとられ、結局とぷとぷ夜は更けていくのでした。

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63、あなたの人生観はどこから?私はノドから。

土曜は大学時代のご学友と都心に繰り出した。

池袋駅の迷宮具合に右往左往しつつ、水族館を久しぶりに堪能。

自分は小さい頃エイが好きだったということを思い出した。

パッと見はかわいいけど、口元に着目すると妙にアヒル口だったり、ウブ毛のような質感が見られたりと、わりときもくてウケた。

 

 

新宿に移動して、目星をつけていたお店が満員で入れなかった先で、雰囲気のいい居酒屋さんにたどり着いた。

よく飲みよく食べよく笑った。

 

愚痴トークから思いがけず会社に属するということやジェンダーについての議論が白熱し、とてもよかった。

「男が、結婚して、子供を作って、家族を養っていく」というゴールイメージのもと設計されたであろう日本の社会を、見直していってほしいなあ~とは思うけど、じゃあ自分たちは何ができるんだろうかとか、何がどこまで改善されたら満足するのかとか、よくわからないな~という感じで難しい。

 

多分モヤモヤを感じる我々が本当に求めていることって、「男中心の社会が当たり前」方面の価値観を変えてくれってことだけど、価値観を強制的に変えるなんてできないから、法律とか会社の仕組みとかに対応してもらって徐々に…というステップになると思うんだけど、それってやっぱり気の遠くなる話だよな~と思った。

古臭い考え方してるヤツらはみんなインドに自分探しの旅してもらって、人生観変えていただく、なんてできないもんね。。。(インドでの自分探しに対する偏見がすごい)

 

なんか考えれば考えるほど、権利として求めていいラインって、結局ワガママってことなのか!?とか、迷宮に迷い込んでしまう。難しい。

 

さまよいつつも、こんな話題をバリバリ議論できる友達がいるってすごく心強いし、うれしいことです。みんなすげー勢いで飲むからすげー酔った。

 

 

 

若干二日酔いで日曜は、同じ会社のゲイの先輩宅へお呼ばれ。池袋のデパ地下で買っておいた手土産をほめていただいたが、結局自分が一番むさぼって消費してしまった。反省。

同席していた同じ会社のお姉さん(カミングアウト済み)が、色んな会社の女性管理職の講演を聴いたりする研修に行ってきたばかりらしく、昨日は自分も友達とすごく意識の高い話ができたんですよ、なんて言ったり。

もうちょっと踏み込んで色々聞きたい気もしたが、今日は星野源のMV集の鑑賞会がメインイベントだったので、のんびりまったり、星野源のMVに一喜一憂したりしつつ。

 

 

 

よい休日でした。

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